【ピアノ教室】名曲紹介! 〜ショパン「ノクターン2番」〜

こんにちは!
東京都内を中心に、関東近郊に20か所ほどある完全個人レッスンのピアノ教室、エルピアノスクールのブログです。

本日は久しぶりに「ピアノ名曲探索! 〜名曲を知る〜名曲を聴く〜」ということで、是非ご紹介させていただきたい名曲について書かせていただきたいと思います。

クラシックの名曲をご紹介させていただくのも久しぶりな気もしますが、今回の主役も「ショパン」です!

それでは、いってみましょう!

 

〜ショパン「ノクターン2番」〜

 

とても素敵な演奏ですね!

この曲はショパンの全21曲あるノクターン(夜想曲)の中でも最も有名な曲で、一般的に「ショパンのノクターン」というとこの曲を指す場合が多いと言われています。

実際に様々なところで耳にする機会も多い曲だと思いますので、ご存知の方も多くいらっしゃるのではないでしょうか?

作曲者はショパン。

「フレデリック・フランソワ・ショパン(1810〜1849)」

 

皆様は、ショパンについてどんな事を知っていますか?

ショパンはピアノを弾いている方はもちろん、ピアノを弾いていない方でもご存知の方が多い非常に有名な作曲家です。
この曲に限らず、街中でもよくショパンの曲を耳にしますよね!

私はショパンを特に勉強してきたピアニストなのですが、そこで発見したことがあります。

ショパンの曲は左手のパッセージだけ弾いても、とても素敵なんです。

曲の多くは「左手→伴奏、右手→メロディー」と構成されているのですが、左手のパッセージだけを弾いても「曲」としては聴こえてこない場合が多くあります。

しかしながら、ショパンの曲は不思議と左手のパッセージだけでも「曲」として聴こえてくるので、私はそこも数あるショパンの魅力の中の一つだと思っています。

ショパンの曲のレッスンをさせていただく際に、私が生徒の皆様に共通してお伝えしていることがあります。

それは、
『ショパンは左手がメロディーなんですよ♪左手、右手が両方メロディーで大切なので、意識して両手を聴いてみましょう♪』
ということです。

なぜ、このような事をお伝えしているかと言うと、「右手だけ弾いても、左手だけ弾いても綺麗なんだけど、何か物足りない、、、」と私自身が小さい頃に感じたことが始まりでした。

ショパンの曲は両手が絡み合って初めて、一つの素晴らしい曲として成り立つのですね。

この曲、ノクターン2番ももちろんそうです。

この曲は左手の和音があってこそ、右手の旋律(メロディー)が引き立って、素晴らしい響きになっています。
この曲は右手が単旋律(和音ではなく、音を一つ一つ弾いていく旋律)なので、右手だけでも綺麗なのですが、そこに左手の和音をつけると途端に音の幅が広がり、響きがグッと増してさらに美しくなります。

色々な箇所にショパンの天才的な工夫がしてありますね!

左手の3つの和音の並びを見てみると、低い音から中音の音に飛んでいる並びになっています。
ここがショパンの魔法です♪

低い音を響かせながら、その中に中音の柔らかい音を入れることによって、右手の高音が目立つように構成されています。(例1↓)

低音(深く)→中音(柔らかく)→高音(輝き)とピアノはなっていますが、この構造を上手に使って右手の単旋律をより美しく弾けるように作曲されています。

ノクターン2番は短い曲ですが、その中でもショパンは沢山の魔法をかけてこの曲を作曲しているので、今お伝えしたことを心がけて演奏していただくと、より一層素敵な曲になると思います。

是非試してみてくださいね!

その他にもこの曲の特徴は、右手の細かい音や、音から音への跳躍といったところにもあります。

ノクターン以外の曲でもよく見られるこのパッセージは他の音符よりも小さく書かれていますが、「小さい音符=速く弾く」ではなく、小さい音符でももちろんメロディーの一つなので、始めから終わりまで全ての音を意識してしっかり弾くことが重要です。

そうすれば、まるでキラキラと夜空に輝く星のように聴こえてきます!

この奏法はショパンならでは!!と言ったところでしょうか。(例2↓)

連符など細かい音はこちら。(例3↓)

音から音への跳躍は、手が届かない程の跳躍をすることによって手の動かし方や持って行き方など、耳だけではなく目でも楽しんでいただくことができますね。

 

では、なぜショパンは一曲の中にこんなにも意味を持ったパッセージが沢山あるのでしょうか?

それはショパンが生きていた時代背景にあると思います。

昔は今の様な大規模なコンサートホールがなく、ほとんどの作曲家はサロンや教会、貴族のお屋敷で演奏していました。
ピアノも現代のピアノとは違った、あまり大きな音の出ないピアノでした。

その様な環境の中で作曲し、演奏していくには「美しい曲」という他に、「ピアノを弾いている姿」そのものにも注目されました。

皆さんもコンサートなどに行かれた際(あるいは演奏の映像などを見られた際)、ピアニストが弾いている姿、パフォーマンスに感動したことがあるのではないでしょうか?

ピアニストは音だけでなく、パフォーマンスも併せて聴いている方を楽しませてくれます。
ここでは、一つ一つの音を弾いている時の手、身体の動かし方なども重要なポイントとなっています!

ショパンのしなやかな手の動きや身体の動き、繊細な音は当時の人々にとても人気でした。

それを可能にしていたのが、先程お伝えした細かい音(小さく書かれている音符)や音から音への跳躍です。
そのパッセージを弾くことによって、耳で聴くのと目で見る美しさ両方を表現できるので、聴いている観客の方々に感動を与えることができます。

こういったところが、ショパンが『ピアノの詩人』と言われている所以ですね。

一曲一曲が止まることなく、まるで水が流れているように、時にはキラキラ輝く夜空の星のように聴こえる、、、とも言われています。

是非ショパンの曲を演奏する際は、そういったところにも注目してみていただければと思います!

 

はい、ということでいかがでしたでしょうか?

今回のピアノ名曲探索のコーナーは、ショパン「ノクターン2番」をご紹介させていただきました。

もちろんこの曲に限らず、レッスンでは様々なご質問、ご相談にもお答えしていますので、気になったことはお気軽になんでも聞いてくださいね!

 

それでは、本日もお読みいただき、ありがとうございました!

 

〜無料体験レッスンにも是非お気軽にお越しくださいね♪〜