ピアノ雑談

【ピアノ教室】ちょっと小話! 〜夏に関する楽曲〜

こんにちは!

東京都内を中心に、関東近郊に20か所ほどある完全個人レッスンのピアノ教室、エルピアノスクールのブログです。

毎日酷暑が続きますがいかがお過ごしでしょうか?(最近はちょっと涼しくなりましたね)

夏の終わりも近そうということで、今回はそんな「夏」に関する曲をいくつかご紹介させていただきたいと思います。

それでは、いってみましょう!


〜ちょっと小話! 〜夏に関する楽曲〜〜

「夏」というイメージのある曲、皆さんはいくつ思い浮かぶでしょうか?

・久石譲さん作曲の、好きな方も多い「SUMMER」

・教科書で見たことがある「夏の思い出」

・ゆずの「夏色」

・サザンオールスターズの「真夏の果実」

・チャイコフスキーの四季より「8月、収穫」

など様々な名曲がありますね。

夏といえばどんなイメージを皆さんは持たれますか?

夏を人の性格で例えるとどうでしょう?
明るい?暗い?燃える性格?

色で例えるとどうでしょうか?
黄色?オレンジ?赤?青?

私のイメージ的には、夏は夏休みや海や花火など明るい気分になることが多くて、色で言うと明るいと言う意味では青や黄色になるのかなと思います。

この「明るい」ということに関して、先ほど挙げた5曲は「夏=明るい」というイメージがあるのかということを、今回は掘り下げてみました。

その結果、なんと5曲中4曲に「ある共通点」があったんですね!

これには自分でも驚いてしまいました(笑)
まさかこんな共通点があるとは、、、音楽は面白いな、と。

その共通点とは何でしょうか?
もしよろしければ、5曲の冒頭だけで構いませんのでチラッと聴いていただいて、共通点を見つけてみてください!

※ヒント:調性
(割と気付くには難易度が高いかもしれませんので、わからなくても全然大丈夫です!)

・久石 譲 / Joe Hisaishi – Summer

・夏の思い出

・夏色 – ゆず

・「真夏の果実」 – サザンオールスターズ

・チャイコフスキー – 「四季」12の性格的描写 8月「とり入れ」

いかがでしたでしょうか?

もし全部分かったという方は、素晴らしい耳の持ち主ですね!

それでは正解発表です!

答え、、、ゆずの夏色を除く4曲が全て「ニ長調(ポピュラーミュージックでいうところの「Dメジャーキー」)」の関係を持っている。
(正確にはチャイコフスキーは冒頭はh moll(ロ短調、ポピュラーミュージックでいうところの「Bmキー」)で、中間部がD(ニ長調)です。

Dの調は以前ベートーヴェンの第九の記事の時に少しご紹介させていただきましたが、改めてお話しするとDの調は音楽において「明るい」「歓喜」「祝福」といった意味合いを持つ調になっております。

「D dur」の他の有名な曲ではパッヘルベルのカノンなどもありますね。

・パッヘルベル – カノン

Dメジャー(D dur)は少し解説をさせていただくと、Dつまりレの音から始まり「ファとドに#がつく調」です。
追加で臨時記号がついたりしなければ、Dメジャーは「ずっとファとドが#している調」であることを覚えておいていただければと思います!

それでは、Dの調の音階も聴いてみましょう。

そのうち音の様々な名称や音階、調性についても記事を書かせていただきたいと思いますので、詳しい話はここでは控えておきますね。

今回は先ほどあげた曲の中から、久石譲さん作曲の「SUMMER」について書かせていただきたいと思います。

この曲は生徒さんの中でも人気がある曲で、よくレッスンに持って来られる方が多いのですが、私自身で演奏したことはありませんでした。

生徒さんが持って来られる楽譜などは編曲したものなどが多いので、改めて原譜を見たいと思い楽譜を入手したところ、ある驚きというか発見がありました。

この曲は、スタッカートとスラーが上手く使われていて、見事に作曲者の工夫が現れていることに気が付いたんですね。

というの何がも驚きかというと、皆さんが知っている最初のフレーズ(5小節目)ですがスタッカートがついていますね。

通常だとここはスラーで書きたくなるところなのですが、あえてスタッカートにすることでインパクトを与えることができます。

皆さんスラーで弾かれているので、ずっとスラーがついているとばかり思い込んでいました(汗)

こういった普通はあまり思い付かないような工夫をされているところを見ると、久石譲さんはやはり名作曲家であると感じます。

そしてこのスタッカートによって、次に出てくるスラー(9小節目)がより美しく聞こえますね。

実はこの9、10小節にもある工夫がなされています。右手のパートのメロディーは同じことを2回繰り返していますが、左手にも注目してみましょう。
同じメロに対しての左手の和音が全て異なっています。

この美しいハーモニーの変化が聴衆に感動を与えるわけなんですね。

一回目は楽譜上のコードにもありますがA、G、F#m、Bm7とバスが変化していきます。

少し高度な話になってしまうのですが、コードにはそれぞれ「トニック」「サブドミナント」「ドミナント」といった機能(役割)があり、さらにそれの「代理」コードなどもあります。

Dキーの場合は「D(トニック)」「G(サブドミナント)」「A(ドミナント)」になっており、先程の「F#m」と「Bm7」はどちらもトニック代理。

そういったものが加わることによって音楽の幅がより豊かになります。

実はこの『何度』というものの進行によって音楽は成り立っているんですね。

もし詳しく知りたい方は先生に尋ねてみてください!

はい、ということでいかがでしたでしょうか?

今回は「夏」ということで、夏に関する曲とその特徴をお話ししてきました。(もちろん夏の曲が全てそうというわけではありません)

皆さんも是非色々な発見をしつつ、音楽を楽しんでいただければと思います。

それでは本日もありがとうございました!



〜無料体験レッスンにも是非お気軽にお越しくださいね♪〜




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