こんにちは!
東京都内を中心に、関東近郊に20か所ほどある完全個人レッスンのピアノ教室、エルピアノスクールのブログです。
本日は「ピアノ名曲紹介!」ということで、是非ご紹介させていただきたい名曲について書かせていただきたいと思います。
世の中には本当に名曲が多いですね!(多くの音楽家が命をかけて曲を書いているのですから、当然といえば当然なのですが、、、)
超有名なピアノ曲ですと、以前にもこのピアノ名曲紹介のコーナーでご紹介させていただいた「ベートーヴェン/エリーゼのために」、「ショパン/幻想即興曲」、「ドビュッシー/アラベスク第1番」などなど、、、。
今回ご紹介させていただきたい曲はそこまでの超有名曲ではないかもしれませんが、是非お勧めさせていただきたい名曲です!
それでは、いってみましょう!
〜モーリス・ラヴェル「ソナチネ 第2楽章」〜
ラヴェルのソナチネは、第1楽章、第2楽章、第3楽章の3つで成り立つ3楽章構成となっているのですが、今回はその中でも第2楽章をピックアップしていきたいと思います。
早速ですが、まずは曲を聴いてみましょう!
演奏動画を2つご紹介させていただきたいと思いますが、どちらもとても素敵なので是非聴いてみてくださいね!
いかがでしたでしょうか?
とても素晴らしい曲ですよね(^^)
それでは、この曲の解説に入っていきましょう!
作曲者はこのブログでも何度も登場した、「モーリス・ラヴェル(1875〜1937)」です。
特にバレエ音楽や管弦楽曲で才能を発揮し、「管弦楽の魔術師」「オーケストレーションの天才」などと呼ばれ、音楽家ストラヴィンスキーは「スイスの時計職人(細部にまで行き届いた精密な作曲)」とラヴェルを評しました。
この曲「ソナチネ」の構成は、
・第1楽章 中庸の速さで (Modere) ソナチネ形式
・第2楽章 メヌエットの動きで (Mouvt de Menuet)
・第3楽章 活き活きと (Anime) ロンド形式
となっており、先ほどご紹介させていただいた第2楽章は「8分の3拍子、変ニ長調(ポピュラーミュージックでいうところの「D♭メジャーキー」)」。
第1楽章の主題が形を変え、第2楽章・第3楽章にも使われています。
古典派の形式を重んじつつ、ラヴェルの持つ技法がふんだんに使われた1曲で、「美しい旋律、繊細な和音、魅力的な響き」が特徴的です。
まさにスイスの時計職人ですね!(^^)
そして今回、この曲「ソナチネ 第2楽章」をお勧めさせていただいた理由は3つあります!
・おすすめポイント①:ラヴェルの中でも取り組みやすい!
難曲も多いラヴェルですが、「一度はラヴェルを弾いてみたい!」という方にオススメなのがこのソナチネ!
キーが「D♭メジャー、変ニ長調(♭5つ)」の曲なので、臨時記号は多いのですが、曲の長さが3分と短めでテンポもゆっくりなため取り組みやすいです!
そして、ラヴェルの大曲(道化師の朝や水の戯れなど)を弾くのはちょっと難しいなあ、、、という方に是非知っていただきたい1曲です♪
・おすすめポイント②:小品ながらにラヴェルの技が炸裂!?
小品(短い楽曲)、とは言え、
・一音一音見逃せない和声
・響きの表現力
・転調
・ペダリング
などなど、勉強するポイントは非常に多いです!
ラヴェルといえば和声がとても素敵なことも大きな魅力の一つですが、この曲も当然ながらとてもこだわって作られています。
内声の動きや様々な層の変化がカギとなり、曲の雰囲気をより素晴らしいものに。
曲の雰囲気は急いでいる、迫り来るような速さのある曲ではなく優美で浮遊感のあるとても美しい曲です。
ラヴェルの世界観を十分に味わうことができると思いますよ(^^)
・おすすめポイント③:簡単ではない、むしろ難曲!?奥深い曲!
先ほどのおすすめポイント①では取り組みやすいと書かせていただきましたが、「取り組みやすいこと=簡単」ではありません(汗)
フレーズは比較的わかりやすくても「そんな綺麗な音、どうやって弾けば出せるの?」など、楽曲の表現力のレベルの高さはまた別だったりします。
とはいえ、フレーズがわかりやすいというのはありがたいことではありまして、初めてラヴェルのピアノ曲を練習する時にこの第2楽章を選ばれる方も多いとか。
パッと聞いた印象では、もしかしたらそれほど難しくはない曲に聞こえるかもしれませんが、では、実際に弾くとどういったところが難しいのか、、、。是非、弾いて実感してみてください!
音は追えるようになったという方は、表現力を鍛えていってくださいね(^^)
はい、ということでいかがでしたでしょうか?
教室のレッスンでは、ピアノや曲の弾き方はもちろんですが、他にも音楽理論の面から曲の構成や成り立ち、楽曲背景、そして作曲家についてなど、ポイントやご希望に合わせてたくさんのことをレッスンさせていただいております!
例えば、「この音はどのような音で構成され、この響きになるのか」、「この響きを出すためにはどのようにピアノを弾けばよいのか」などなどです。
ピアノの練習曲を選ぶ時なども、難易度や好みなどからご相談させていただきつつ決めていくことももちろん可能ですので、何でもお気軽にリクエストしてくださいね!
今回は「ラヴェル/ソナチネ第2楽章」をメインでご紹介させていただきました。
第1楽章〜第2楽章〜第3楽章の流れと、各楽章の違いも素敵なので是非通しでも聴いてみてください!(↓)
それでは本日もありがとうございました!
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