こんにちは!
東京都内を中心に、関東近郊に20か所ほどある完全個人レッスンのピアノ教室、エルピアノスクールのブログです。
なかなか天気が不安定で、憂鬱な気分にさせられる今日この頃ですが、みなさんはいかがお過ごしでしょうか?
私は先日大きなコンサートを終え、改めて本番で演奏することの難しさを実感いたしました。また、お客様もたくさんいらしてくださったので、コロナ禍で無観客でコンサートしていた頃とは違う本来の音楽の喜びも実感した次第です。
さて、今回はいつもの練習に少しアレンジを加えるだけで、練習や演奏がより楽しくなる方法をご紹介させていただきたいと思います!
今回もテーマがテーマなので、つらつらとした文章が多めになってしまいますが、内容を反芻しながらお読みいただけたら嬉しいです(^^)
それでは、いってみましょう!
ピアノ上達のポイント! 〜イメージを膨らませることの重要性〜
みなさんは練習やその過程で曲を作っていく際に、どのようなことを考えておられるでしょうか?
もちろん作曲家が楽譜に残したメッセージを忠実に再現して曲を作り上げていくということが大前提ではありますが、それだけでは途中で練習がつまらなくなったり、行き詰まってしまうことがあると思います。
そんな時は自分の音楽性を曲にのせるために、あるイメージが重要になってきます。
それは「視覚による情報」と「想像力を働かせる」ということです。
まず「視覚による情報」についてですが、やはり人は視覚によるものを重要視する傾向があります。
さらに言えば音楽を視覚的な側面からアプローチすれば、自ずと音楽の幅が広がるのではないでしょうか。
その具体的な方法としては、「写真」「絵」「ビデオ」「本」といった画像ないしは映像を見ることによります。
(先ほど最初に置かれた「雨」をイメージした画像を見られた際、何かしらの感情が発現したのではないでしょうか?)
例えば練習している曲が「ラヴェル/水の戯れ」だったとしましょう。(最近、ブログのラヴェルの登場頻度が高いですね(笑))
携帯で川の写真や動画を見たり、実際に川などに行き水の流れを見る、もしくは音を聞くといったことができます。 正直な話、これをするだけで何時間もピアノ部屋にこもって退屈に練習するよりも相当上達しますし、効率が良いです。
根を詰めて練習をしていると、曲に取り組み始めた頃の生き生きしたイメージや、何のために練習をしているのかという目標などが薄れてきます。
そんな時には、一番肝心な「音楽を楽しむ」、「イメージを膨らませて曲の本来の良さを引き出す」ということが重要になってきます。
その曲の持つ本来のイメージを実際に見たり聞いたりすることで、非常に重要な要素である「イメージ」がより膨らみ、音楽的に円熟味も増して自分の音楽性を発揮することにつながります。
この見たり聞いたりする時期は、まず「曲を譜読みする前」、それから「ある程度曲が弾けるようになった時」、「練習に行き詰まって上達を感じられなくなった時」に行うと良いと思います。
そしてもう一つが「想像力を働かせる」ことです。
曲の場面に合った風景などを想像したり、物語や詩などをつけることによって音楽に深みを増すといった方法です。実はこの「想像力」を駆使した方が、より自分の音楽を作ることができ、説得力のある演奏になると私は思っています。
例えば曲にストーリー性を持たせることで演奏者自身も楽しく演奏できますし、より説得力のある演奏となります。
簡単な例を一つあげてみましょう。
「メヌエット」
長年バッハの作品として知られていましたが、実は「ペツォールト」の作品だということが近年わかりました。
例えばこの曲はメヌエット(フランス発祥の宮廷舞曲のひとつ)ですから、踊りということがわかり、ペツォールト、バッハの時代ですから宮廷で演奏されていた音楽という想像がつきます。
では当時この曲を演奏をしていた楽器はなんでしょうか?
一般的には弦楽器という方が多いとは思いますが、木管楽器や金管楽器、もしくはチェンバロで演奏するとどうでしょうか?歌うとしたらどうでしょうか?
楽器が違うとそれぞれこの曲の演奏の仕方が変わってくると思います。
では踊っているのは誰でしょうか?大人でしょうか?それとも子供でしょうか?ではその年齢は?服装はどうでしょう、、、??
これもどういった人物にキャラ設定をするかで、この曲のテンポや弾き方が変わってきます。
このようにまずは曲、楽譜から得られる情報をもとに大まかに設定をしていきます。そうすると、何の情報もないまま楽しく演奏するのとは、説得力が大きく変わっていきます。
私はこのような曲へのアプローチを含めて生徒さんへのレッスンで行うように心がけていますし、生徒さんとしてもより曲などに興味を持って練習に取り組んでいただけることができます。
例えば、私がお勧めしたいのは「自分が歌手になって歌う場合にどう歌うか、どこまで一息で歌えるか」ということを考えることです。
ピアノをはじめ、楽器のレッスンで「このメロディーはもっと歌えると良い」と言われたことがある方もいらっしゃると思います。「歌う」ということはどういうことでしょうか?
この問いは非常に難しい問題ではありますが、、、ものすごくよく色々な分野で指摘される内容です。
わかりやすく言えば、先ほど書かせていただいた「自分が歌手になったつもりで、その曲をどう歌いたいか」ということを考えていただければ、美しく歌い込まれたメロディーを楽器で奏でることができるようになってくると思います。
難しい事柄ですが、是非レッスンでご一緒に作り上げていければと思います!
はい、ということでいかがでしたでしょうか?
このようにして少し視点を変えてあげるだけで、演奏がグッと面白くなり練習も楽しくなると思います(^^)
是非みなさんもこの方法を活用して、より豊かな音楽ライフを送ってください!
それでは本日もお読みいただき、ありがとうございました!
【関連記事】
・【ピアノ教室】ピアノ上達のコツとは!?
・【ピアノ教室】ピアノ上達のポイント! 〜多くの方が陥ってしまいやすいこととは?〜
・【ピアノ教室】ちょっと小話! 〜発表会やコンクールなどの本番への取り組み方について〜