こんにちは!
東京都内を中心に、関東近郊に20か所ほどある完全個人レッスンのピアノ教室、エルピアノスクールのブログです。
本日は「ピアノ楽曲の種類のあれこれ② 〜幻想曲、夜想曲、バラード〜」ということで、前回に続いて様々な楽曲の種類についてお話ししていこうと思います。
前回は、前奏曲と即興曲について少し説明させていただきましたが、何となく伝わりましたでしょうか?
「ややこしい、、、」という方は、一旦難しい話は抜きにして、まずはもちろんピアノの音や曲の良さ、音楽を楽しんでくださいね!
それでは、本日もいってみましょう!
〜【ピアノ教室】ピアノ楽曲の種類のあれこれ② 〜幻想曲、夜想曲、バラード〜〜
◆3.幻想曲,ファンタジア◆
一定の形式にとらわれず、感情のまま自由に書かれた曲。
例えば2~3種のテーマを次々に出していき、作曲者が自由に想像し自由な形式で書く器楽曲。ファンタジアとも言われる。
しかしながら厳格な対位法によるものから即興的に書かれたものまであり、小品(短い楽曲)から多楽章形式の大規模な作品まで存在するなど楽曲スタイルは幅広く、多岐にわたっている。
~幻想曲紹介~
♪バッハ/幻想曲とフーガ
♪モーツァルト/幻想曲 ニ短調K.397
♪ショパン/Op.49 幻想曲 ヘ短調
など、、、。
それではここでは、「モーツァルト/幻想曲 ニ短調K.397」をご紹介させていただきたいと思います!
幻想曲は特にバロック時代に多く見られるジャンルで、バッハ、モーツァルト、ヘンデル、ショパンなど作曲の有名な作品があります。
似ているジャンルとして、前回のブログでご紹介させていただいた即興曲や前奏曲、他にトッカータなどがあります(ややこしいですね、、、(汗))。
◆夜想曲,ノクターン◆
女性を想って書く曲で、遠く離れた人へ送る曲とされていました。
愛情を表すことが多く、メロディーに伴奏を乗せた形式で描かれることが特徴です。
夜想曲と聞くと「ん?あまり聞いたことがない言葉だな?」となるかもしれませんが、夜想曲は英語で「ノクターン」のことを指します。ノクターンと聞くと耳馴染みのある方が多いのではないでしょうか?
中でも特にショパンのノクターンは有名で、スケートの浅田真央さんもショートプログラムで楽曲を使用しておられました。(曲を聴くと「あっ!これか!」となる方も多いのでは?)
ショパンのノクターンは有名なものは数曲しか思いつかないかもしれませんが、実は21曲書かれています。先ほど、ノクターンはメロディーと伴奏といった形式で書かれることが特徴と書かせていただきましたが、ショパンのノクターンもそのように書かれていますね。
ちなみに夜想曲はピアニストとして活躍していたアイルランドの作曲家、ジョン・フィールドが創始した名称で、ジョン・フィールドもノクターンを20曲ほど書いています。
ショパンはベッリーニ(主にオペラの作曲家として有名)のオペラが好きで、ベッリーニの旋律に大きな影響を受けた説は広く知られていますが(否定的な意見もある)、ジョン・フィールドもショパンに大きな影響を与えたとされています。
そして更にちなみに、ジョン・フィールドは以前にこのブログの「ピアノ名曲紹介! 〜クレメンティ「ピアノソナタ作品33の3」〜」でも曲をご紹介させていただいた「ムツィオ・クレメンティ」に師事していました。
色々と繋がっていますね!
~ノクターン紹介~
♪ショパン/ノクターン
♪リスト/愛の夢 3つのノクターン
♪ドビュッシー/ノクターン
など、、、。
それではここでは、「ショパンのノクターン」といえば一般的にこれを指すことが多い、最も有名ではないかという「ショパン/夜想曲第2番 変ホ長調 Op.9-2」をご紹介させていただきたいと思います!
これは超有名ですね!(そして名曲(^^))
◆バラード◆
バラード(日本では譚詩曲ともいう)とはとりわけ中世フランス(14-15世紀)にゆかりのある詩形の一つで、自由な形式の小叙事詩のことを言います。
バラードの起源は10世紀、詩曲を作り各地を回って歌っていた吟遊詩人という人々で、その詩に音楽が付き発展してきたジャンルです。(叙情的でゆったりとしたテンポのものが多い)
バラードといえばショパンが有名ですが(ここでもショパン!)、ショパンがポーランドの詩人アダム・ミツキェヴィチの詩にもとづいて曲を書いたことは広く知られています。(諸説あるようです)
中でも、シューマンが絶賛したというショパンの「バラード第1番 ト短調 Op.23」は、スケートの羽生結弦さんもショートプログラムで使用されており、他にもTVアニメ「四月は君の嘘」でも使用されていました。
~バラード紹介~
♪ショパン/バラード第1番ト短調op.23、第2番ヘ長調op.38、第3番変イ長調op.47、第4番ヘ短調op.52
♪リスト/バラード1番、バラード2番
♪ブラームス/4つのバラードop.10
など、、、。
それではここでは、「ショパン/バラード第1番 ト短調 Op.23」をご紹介させていただきたいと思います!
はい、ということでいかがでしたでしょうか?
他にも、ノヴェレッテ、ラプソディー、無言歌、エチュード、間奏曲などなど、、、たくさんあります!(楽しー(笑))
こちらも、また次の機会に紹介していきたいと思いますm(__)m
皆さんが曲を聴く時やピアノ練習曲を選ぶ際には、この曲はどのような曲なのかチェックすると思います。
その際には是非、楽曲ジャンルにも目を向けてみてください!
まずは調べてみることが大切で、最初はよくわからなくてもそれをきっかけに覚えていきますので、大丈夫ですよ!
これらの用語はそのままタイトルに使われることも多いので、知っておくと曲名だけでどんな曲か想像できるようになります(^^)
さらに曲を弾いていく際には、楽曲の構造や背景を学ぶことで、今までとは違った視点から曲に触れるきっかけにもなりますので、この機会に色々な用語について興味を持っていただけたら嬉しいです!
それでは本日もお読みいただき、ありがとうございました!
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